「 のら猫物語 」

        飼い犬の悲しさ。

近頃は動物の放し飼いや糞問題が取り出される事も多い。飼い犬の糞処理もせず、道路での散歩時に リードも付けずの飼い主を 何度も見かける。そう言う飼い主に連れられているワン子を見ると「愛してもらってないんだろうなあ」と思う。

そう言う飼い主に会うと「なぜ?貴方は○○ちゃんをお散歩してるの?なぜ?飼ってるの?」と聞きたくなる。「人に嫌われるような子にしたくないでしょ?」「可愛い子ね。おりこうさんね。と言われるような子でいて欲しいでしょ?」「可愛い子だからお散歩してるんでしょ?糞の始末が出来ない 貴方の愛犬の変わりに 普通するでしょ?」と言いたくなる。それが嫌なら、「飼うな」と言いたい。

「どうか、もう少し愛してあげてください。貴方の愛が、もう少し心に届いたら、今以上に 愛犬や愛猫の良さが見えて来るはず・・・」そう思いながら。気弱な私はそう思いながら、ブツブツ独り言を言いながら散歩をする。莉りは、最初 不思議そうに 私の顔を覗き込む。近頃では、時々会う その人に吠えるようになった。怒っているのだ。言ってやりたい。「犬だって判ってるんですよ!」気弱な私は言えない。飼い犬さえ飼い方を知らない人に育てられている事もある。悲しくなる。ため息が出てくる。
のら猫を威嚇したり、脅かしたりする人を時に見かける。
嫌いな猫、しかものら猫・・・。嫌なのは仕方ない。
貴方が無視しても猫は傷つきません。「虐められずに済んだ」とホッとするでしょう。貴方のプランターに のら猫がウンチをしたら、無視は出来ないですよね。「シッシ」と追い返し、虫スプレーでも巻いてください。「こらあ〜」と追い返してください。やがて場所を代えるはず。貴方が彼らを嫌いなように、彼らも貴方が嫌いなのです。そのうち貴方の前から姿を消すでしょう。

我が家の犬や猫は、プランターにおしっこはしません。そう教えているからです。我が家の廻りに住んでいるのら猫だってもちろんしません。私が毎日 花を可愛がっているのを、見ているから 「ダメよ」と伝えているから。そして私が彼らを知ろうとするように、彼らも私を知ろうとしてるはず、ジーと見て 時々食べ物をくれるこの知らない人は、何なんだろう?と興味深く見ています。お花の前に立つ私は、猫たちには睨みを聞かせ「近づくな」オーラを浴びせてます。のら猫だって嫌いだと言う感情で、怒る人と 「これはダメなんだ」と言う合図の睨みの違いは、判るんです。

死んで逝った「ばあばあ猫」や「黒かあちゃん」は、元気だった。「ばあばあ猫」は、年だった。生きても後1年2年と言う短い人生、何で?仇みたく 怒ったり、餌に毒を混ぜる権利や必要が どうあったのだろう?「あなた自身の人間性の歪みだよ」そう言ってやりたい。悔しい、悲しい。



我が家のおてんば達には、お散歩友達がいる。リードなしで、その時間になるとやって来る。10回に8回は何故か?玄関で待っている。ヒート中以外でもやって来る。「エル」♂と言う。彼は、私や我が家のおてんば達に対して 攻撃もなく 言う事もよく聞いてくれる。猫を見ると追っかけが 始まるらしいが、我が家の「もこ」に そう言うことをした事は一度もない。「もこ」は、おてんば達には ゴロンと甘えたり、猫パンチをやることもある。おてんば達も、「もこ」が来ると皆で一回づつkissをする。そう言う様子を見ている。「エル」にとって「もこ」は、猫ではなく「もこ」なんだろうと思う。
互いに無視しあっている。賢い選択だ。

でも「もこ」に対して初め 当然の様に警戒をしていた。「エル」が気づいたその時に「エル」と、 きつめに私が言う。そして、その時に、目の前で 「もこ」を抱き 撫でて見せた。「もこ」の匂いを 「エル」に嗅がせ、「もこちゃん、虐めたらダメよ」と一度教えただけで 覚えてくれた。人間次第だと思う。おそらく「エル」が猫を追っかけるのは、もしかしたら飼い主が 猫が嫌いなのかもしれない?「シッシッ」と追い返すのかも知れない。きっとそうだと思った。

ある日いつもの様に散歩をしていた。一匹の牡犬にあった。牝を巡っての喧嘩は仕方ない性だから・・・。それを食い止め、そう言う事のないようにするのが飼い主の努めだ。我が家のワン子ではないが、事前に事なきを終えるよう 相手の飼い主に伝えたりしていた、ヒート時以外はそうでもないが ヒートの時期には必ず威嚇し 噛み付く性質を持っている、その日も始まった。その牡犬には飼い主がいた。自分の犬も放し飼いで散歩をさせ、放し飼いの犬同士の喧嘩が始まる・・・。止めに入った。「エル」の首輪を捕まえようと手を伸ばしたその時 何を血迷ったか!バイクに乗っていた初めて会ったおじさんは、「エル」目掛けて一気にアクセルを踏んだのである!!一瞬私は固まっってしまった。

左の腿にかすり 「エル」は足を引きずりながら逃げた。おじさんは何か叫びながら「エル」を追った。信じられない光景に固まっていた私はふっと我に帰り、次の瞬間「なんてことをするん。あんまりやろ。自分ちの犬だって放し飼いでしょ!喧嘩はお互い様じゃないん!」と大きな声で言った。おじさんは驚いて「この犬は、俺に対して威嚇するから」と言った。私は「馬鹿馬鹿しい、いい大人が!自分がそうさせてるんじゃないん。だからといってあんまりやろ!犬と喧嘩する馬鹿、初めて見た!」と言葉を投げつけて、おてんば達と「エル」を追った。私は睨み付けじろっと見据えた。おじさんが、今度は固まっていたようだ。「エル」の足は痙攣していたが、マッサージをする事ですぐにおさまった。

暫く…怒りが治まらずに頭に血が上っていた。怒りと同時に悲しくなった。「エル」は本来大人しい犬で きちんと対応をすれば、フレンドリーな性格の子だ。子供の喧嘩に親が出て行かなければならない場合も多々あるだろう、でもあのおじさんは 犬を飼う資格の微塵もないと思った。今度会ったら今日のようにまた、睨み付けようと 堅く決心していた。
人対人に許されない事は、人対動物でも許してはならない。絶対に許してはならない。

その日を境に、「エル」は散歩の時に私からリードをされた。飼い犬ではなかったが狭い田舎の町で、ごたごたは嫌だったし、怪我をさせたくなかった そして我が家のおてんば達に 何かあっては大変だ。と判断したからである。

なんで?こんなことが起こるのか。放し飼いを一度許すと 「自由がいいよ」犬だって人間だって。「離して!離して」と吠えたくなる。可愛そうに・・・。「エル」の場合お散歩仲間として、私が許した以上その時だけでも、責任を持とうと思った。パフィやティアラは「エル」の真似をして、片足おしっこをする。じゃれながら、時々キスなどしながら 歩く姿は可愛いものである。何も起こらない事を 願うしかなかった。「エル」はマリンが足に噛み付いても、尻尾を噛んでも怒らずに さっと身を交わす、何もしない大人しい犬なのに・・・。「もこ」に対してもチラッと見るだけで何もしない。我が家のおてんば達は「エル」にとって「家族になっているのかも知れないなあ」と思った。なぜ?「もこ」を克服できた「エル」が、他の人間や犬に ああいう態度を見せるのだろう・・・。
犬を見れば主人がわかる。主人を見れば犬がわかる。というが 飼い犬は悲しいことに、ご主人様には逆らえない。主人からの情報で生きて行くしかない。それがたとえ間違ってる場合でも従って生きて行かなければならない。健康で暖かい家があっても、悲しい顔の飼い犬は たくさんいる。
せめて自分だけは、そう言う飼い主にならぬようにと…思う出来事だった。

最近では、他のワン子にあっても喧嘩を仕掛けることもなく、毎日のように一緒に散歩に行く。
何所からともなくやって来るから、不思議でもある。我が家では、グランドに行った時は、周りが柵があり人もいないのでノンリードにしてやる。自由に走り回って学ぶこともたくさんあると思うし、どんな時にも 私からあまり離れずにいることを学んで欲しかったので、本当にたまに グランドに行く。そんな時誰よりも喜ぶのが、「エル」とティアラだ。ティアラはじゃれあう様に「エル」の横に着き 弾むような走りで、仲良く走る(^^;本当に仲が良い。
餌は以前はあげたことはなかったが、最近の彼はとても聞き分けも付き、問題もなく。ご褒美に、お散歩から帰ると、牛乳を少し与え 飲んだら飼い主の所に帰るようになった。
町の人も「ボディガード」と言う事で彼の存在を知ってる人が多い。中には我が家の犬だと思っている人もいる。散歩の時は、必ずと言って良いほどこの2年間「エル」と一緒だ。
恋心から、家族愛に変化したようで ヒート時にも口を「ワナワナ」しながらも、その様な行動もしなくなっている。ティアラ、パフィしか懐いてなかったが、最近ではマリンもティッピプリンも嬉しそうに寄って挨拶をしてからのお散歩出発をするようになった。エルは、そう言う意味では我が家のファミリーになっている。これからも何事もなく楽しくお散歩が出来たら良いと思う。








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